新着商品(ノリタケ・小皿3点)、サラズガーデンについて追記

こんにちは、店長です。

午前中降っていた雨も上がり、今はいつも通り太陽が顔を出し、部屋の中にも日が射しています。
春の雨ですね。
冷たいような、生暖かいような、そんな雨が上がるたびに、毎年一歩ずつ春に近づいて行くような気がします。

先日アップした、ウェッジウッドのサラズガーデンですが、一つ書き忘れたことがありました。
ホツ(製造時の窯キズ、凹をこう言うようです)の事が気になり過ぎて、独特の画柄について書くのを忘れてしまいました。

この画柄は、とても静かで穏やかな画柄だと感じるのですが、その理由は、静物画のようなモチーフと、その配置だと思われます。
写実的に描かれた果物と鉢、ただその関係性は保留されたままで、静止しています。
現実世界では、「鉢に入れられた果物」というように、常に周りのものとの関係性が流動的に出来上がっています。
次の瞬間、「鉢から出された果物」「果物が取り出され、空になった鉢」となるかもしれませんが、関係性ははっきりしています。
ところがこの画の中では、今一つ分からないままです。現実的なもの、関係性が保留されたままなのです。

また、下に文字が入っています。「citrus aurantifolia」とは、「ライム」のことだそうです。

ということは、この果物はライムなのかもしれません。(ジンライムやライムジュースなど、イギリス人はライムが好きと聞いたことがあります。本当でしょうか。)
文字を入れる、というのは(デザイン的な流行もあるのですが)、説明をすることで、現実世界を固める、動いているものを静止させるという効果があります。

「関係性の保留」、「文字で説明すること」。その2点が、このサラズガーデンの静けさに繋がっているように思われます。

が、本当に面白いのは、次の、最後の点です。
もう一つのモチーフ、「蝶」です。

この蝶は、飛んでいるようです。標本のような羽を広げた形ではなく、正面から描くという点では他の二つのモチーフ、果物と鉢と同様ですが、羽をはばたかせている最中のように思われます。(と言っても、蝶が実際どのように飛んでいるのか、よく知りませんが。)

静的な画柄の中に、ひとつだけ動的なものが加えられている。

個人的には、それがとても面白く感じられます。ライムは、器に入るところなのか、出て行くところなのか。永遠に停止しているその世界を横目に、蝶はふわりと身を翻し、飛んで行ってしまうことも出来るのです。
画柄の中では添え物のような蝶ですが、現実的な感覚との橋渡し役を担ってくれているようです。

と、とても長くなってしまいました。

サラズガーデンは今後、入荷することはほぼないだろうと思われる品のため、つい、書いておきたくなりました。あくまで個人的な感覚に拠った文言ですので、ご笑読下さい。
何てこんなことを書かれるよりも、当然、実際に使われる事がお皿にとって幸せですので、どなたか、シリアルやサラダを召し上がりながら、「うん、蝶が飛んで行きそうだな。」と毎朝確認して頂ける方を募集しております(笑) (※3/3追記 おかげ様でこちらは完売致しました。どうもありがとうございました。)
     




さて、本日の新着商品です。
3点ともノリタケのお皿ですが、裏印が異なります。
椰子柄の皿の裏印は、少し珍しいものなため、商品説明欄にこちらも長々と書いてしまいました。どうぞお気を付けください(?)

シンプルなお皿は、柄がないことと、比較的流通量が多いこと、また出番が多く重宝することが多いため、価格を低めに設定しております。どうぞご利用下さいませ。

業務用にお使いの場合は、割引をしておりますので、メールかお電話にてご連絡下さいませ。(画面最下部:PCの場合:特定商取引法表示→販売主欄)
どうぞ宜しくお願い致します。


***********(PCサイトより)

2月23日
ノリタケの小皿を3点、UPしました。(新着商品欄)(平皿>皿:全商品欄)

どちらも50年以上前のビンテージ品になりますが、3点とも保管状態が良かったようで、きれいなお品です。製造目的の違いからバックスタンプが全て異なり、趣きも異なります。どうぞご確認下さいませ。
 ノリタケ小皿花草  ノリタケ小皿椰子  ノリタケ小皿アイボリー金彩
*******************(写真は各説明欄へリンク)