深川製磁、新春御題の器について

宮内庁御用達の有田焼の名窯、深川製磁は、明治22年より「新春御題に因む器」を作っています。

新春御題とは、年頭に宮中で行われる、「歌会始め」の勅題(天皇が出される詩歌の題)のことです。
毎年、年頭の歌会が終わると、翌年の勅題が発表されます。現在では一般からも歌を集め(締切は9月頃)、その中から良いものを選び発表されたりするそうです。
今年は「人」、来年は、「野」と言うことです。

さて深川製磁の器ですが、形は毎年様々で、お皿だったり茶器だったり、酒器だったりするようです。
勅題が発表されると、どのような器にするのか、形や図案を頭をひねって考えたりするのでしょうか。
一流の名窯より生み出される、お題を持った器というのも、面白いものです。

今回は、昭和37年(1962年)と、平成5年(1993年)の器をUPしました。
それぞれ「土」の酒器、「空」の茶器、となっております。
イヤープレートのようなもので、その年だけの製造品となります。昭和37年のものは、ビンテージ品です。

和食器のカテゴリーに入っておりますので、ご興味あればどうぞ覗いてみて下さい。